My Story
With gratitude to Ms. Kazuko Enda, my lifelong English teacher.
はじめに
こんにちは。UpLift代表の永野恭子です。
このページでは、私が「遠田和子の英語LAB」を立ち上げた背景についてお話ししたいと思います。(UpLiftのもう一つの事業であるAI講座については、後日、別ページでご紹介します。)
「遠田和子の英語LAB」は日本有数の英日翻訳家、ライターの遠田和子先生を講師に、英文ライティングを学ぶ無料のコミュニティです。数名の方から、なぜこのコミュニティを立ち上げようと思ったのかを聞かれましたので、この場で、私が遠田先生に出会ってから、英語LABを立ち上げるまでのStoryを書くことにしました。長文になりますが、よかったらお読みください。
翻訳の勉強を始める
話は約15年前に遡ります。当時私は翻訳の資格がほしくて、サンフレアアカデミーで翻訳家向けのコースを受講していました。目標は和訳の資格取得(英訳は当時、恐れ多く感じていました)。当時の私は文法が苦手で、真面目に授業に参加しつつも、どこか義務感で勉強していました。ですのでTQE(翻訳実務検定)に合格したら勉強をやめよう、と考えていたのです。子どもを預けて通学し、夜中に課題、翌朝は眠い目で通勤電車に揺られる毎日。早く資格を取って楽になりたい、とひそかに願っていました。
合格後に見えた課題
3回目の受験でTQE和訳に合格。「やった!これで学校もやめよう」と思っていた矢先、仕事で英語の記事を書く必要が生じました。短い記事なのに大苦戦。2日間かけても満足のいく英文が書けませんでした。和訳には受かったのに、私の「英語で書く力」は全く足りていなかったのです。愕然としつつも、「このまま勉強をやめていいのか」「でも、「英文法が苦手な私でも受講できる講座はあるのか」と悩みました。そんな時、サンフレアアカデミーの講座リストで見つけたのが遠田先生の「英訳の基本 I」。「基本」と名が付いているので、これより下のレベルはないはず、ついていけなければ諦めよう・・・そう腹をくくって申し込みました。
忘れられない初回授業
最初の授業は忘れられません。早めに教室に着いた私の前に、颯爽と入ってきたスレンダーで笑顔の素敵な女性、それが遠田和子先生でした。オシャレで、佇まいも凛としていて、「この授業はきっと私の転機になる」と直感。実際、そうでした。日本の学校で習う英文法が不得意な私でも、先生の授業では不思議とそれが気にならない。私は「英文法ができない」というコンプレックスから解放され、英訳そのものをのびのびと楽しめるようになっていきました。毎回の授業はあっという間に終わってしまうほど楽しかったのを覚えています。
学び:短く書くことは優しさ
ある日の授業での出来事を、私は今でも鮮明に覚えています。ホワイトボードで先生が英文を添削すると、文章は約2割短くなり、意味は一層明快に。私は「魔法みたい」と思いました。さらに先生は「文章を短く書くことは、相手の読む負担を減らすことであり、それは優しさでもある」とさりげなく一言。衝撃でした。私は「短い=時短でわかりやすい」くらいにしか考えていなかったのです。読み手の頭と時間の負担を減らすことは、相手への思いやりにもつながる・・・胸がじんと熱くなりました。以来、私は自分の英文の読みやすさ・わかりやすさを意識するようになりました(とはいえ、それには一定の英語力が必要で、道半ばですが…)。
仲間と勉強会を始める
英訳の魅力にのめり込み、先生の講座に通い詰めました。テーマは冠詞、句読点、パワーポイントなど、今思えば豪華なテーマの講座を欠かさず受講。資料は通勤電車で何度も読み返し、角がボロボロになるほど復習しました。外資系で働く私には、これらの知識がどれほど助けになったかは言い表せません。やがて通常の講座では物足りなくなり、受講生仲間と一緒に先生へプライベートレッスンをお願いするようになりました。
勉強会:地下の会議室で学んだ時間
月1回ほど、ルノアールの小さな(なぜかいつも地下)会議室で、4〜5名が頭を突き合わせ、コーヒー片手に先生の出してくださった課題に向き合いました。自信たっぷりに提出した私の訳文が真っ赤に添削され、ぐうの音も出ないこともしばしば。お昼休みに何度も見直して提出したのに・・・と落ち込む日もありましたが、隣の仲間も同じく真っ赤なった添削に凹んでいるのを見て、私だけじゃないんだ、と励まされました(チラ見、ごめんなさい)。テーマだけ与えられて長文を書く課題では、ロジックの組み立て方を学ぶなど、本当に勉強になる課題を出していただきました。難しさよりも楽しさが勝る授業の数々。仕事帰りに集まる皆さんの姿にも刺激を受け、休憩のコーヒータイムも含めて、勉強会はいつも楽しみでした。
中断と転機:コロナ、そしてローカリゼーション業界へ
勉強会を続けていた矢先、コロナが襲来。講座も勉強会も途絶え、私も勉強をやめてしまいました。同時期、仕事への迷いも重なり転職を決意。業界を変え、ローカリゼーション会社のプロジェクトマネージャーとして働くことに。自分では翻訳しない役割でしたが、翻訳者さんの訳文に触れる機会は多く、先生から学んだ知識が「良い訳文」を見極める指針として大いに役立ちました。あの学びは本当にプライスレスだったと実感しました。
オンライン受講と再会の喜び
約2年ローカリゼーション業界で働いた後、元の業界へ復帰。しかし以前にも増して英語力が求められる環境に。人の目に触れる文章を書く機会も増え、実力不足を痛感。再び遠田先生の門を叩こうと講座の情報をネットで探し始めました。対面派の私はオンライン講座を敬遠していましたが、「オンラインを理由に学びを止めるのは違う」と思い、2024年、数年ぶりにサンフレアのオンラインコースに申し込みました。受講を始めたら、やはり、遠田先生の授業は楽しい!先生の説明は学びが多く、課題文のセレクトも秀逸。課題がいいのでリサーチも楽しい。そして、相変わらず的確すぎる添削に、ぐうの音も出ない・・・ここは何年経っても変わりません(苦笑)。
再会から構想へ:コミュニティの着想
やはり英語は学び続けなければ、と痛感していた頃、待望の対面講座が再開。すぐに申し込み、数年ぶりに先生に直接お会いできました(感涙)。教室で挨拶を終え席に戻ろうとした時、当時の勉強会の仲間と再会。周りを見渡すと、他にも見知った顔があちこちに。先生の受講生にはリピーターが多く、皆さん対面再開を待ち望んでいたのだと分かりました。そこで、ひらめきました。先生のもとに集うコミュニティを立ち上げ、昔の勉強会のように先生に自由に課題文を選んでいただき、皆で真摯に英訳と向き合う時間をつくれたら・・・。一人では続けにくい勉強も、きっと楽しく続けられる。帰りの電車で、私は決意しました。遠田先生を中心としたコミュニティをつくる、と。
立ち上げ:企画から初回開催まで
そこからの行動は早かったです。次の対面講座までに企画書を作成。活動内容や頻度など、以前の勉強会に近いプランをまとめ、先生に提案。のちに快諾をいただいた時の嬉しさは忘れられません。そして2025年7月26日、NAKANO HAKOにて初回講座を無事開催。参加者の多くはリピーター受講生の皆さんで、熱い授業と交流会であっという間に時間が過ぎてしまいました。温かい言葉をたくさんいただき、企画者としてこれほど嬉しいことはありませんでした。こういう素敵な受講生が多いのもこのコミュニティの魅力です。また、参加者の中には遠田先生と会ったことがない、新しい方が数名いらしたのも嬉しいことでした。今後も新しい出会いの機会を作って、コミュニティを広げていきたいと思います。
今後の活動
今後はオンラインセミナーや、楽しいイベントを組み合わせたリトリート型セミナーも企画していきます。ぜひニュースレターにご登録の上、お待ちください。なお、「遠田和子の英語LAB」のニュースレターと、私のUpLiftのニュースレターは別管理です。UpLiftのニュースレターは近々第一号を配信予定。遠田先生のニュースレターのみをご希望の方は、✉こちらからご登録ください。遠田先生ともども、皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
あなたのStoryを教えてください
ここまでこの長文を読んでくださった皆さん!本当にありがとうございました。もしよかったら、貴方がなぜ遠田先生の英語LABに参加してくださったのかを教えてくださいませんか?単に感想や今後の活動のリクエストでも構いません。下記のフォームを使って送信すると運営者の永野に届きます。基本、公開はしませんが、何かの機会にシェア(公開)させていただいても良いという方はその旨もお書きください。